無限変数への拡張
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/12 08:25 UTC 版)
上記の定義からわかることとして: 多項式環 A[X1, …, Xn] は(自然同型が存在するという意味において)構成に現れる不定元を添加する順番に依らず定まる。この環を A[(Xi)i∈{1,…,n}] と書いたり(不定元の添字の付け替えも含めて)順序付けられていない n 元集合 I を用いて A[(Xi)i∈I] と書いたりもする。 任意の部分集合 J ⊂ I に対して A[(Xj)j∈J] は A[(Xi)i∈I] の部分環となる。 これらの事実により、任意の集合 S(これは有限でなくても、さらに可算でさえなくてもよい)に対する多項式環 A[(Xs)s∈S] を定義することが可能であり、それは S の有限部分集合 I すべてに亘る A[(Xi)i∈I] の合併(厳密には帰納極限)として定まる。 いくつかの基本性質はこの定義から直ちに得られる: 多項式環 A[(Xs)s∈S] が整域となるための必要十分条件は A がそうであることである。 任意の部分集合 J ⊂ S に対し、多項式環 A[(Xs)s∈S] は A[(Xj)j∈J][(Xk)k∈S∖J] と同一視される。 S がその部分集合の(包含関係を順序として)成す鎖 F の合併に一致するならば A[(Xs)s∈S] は F に属する I すべてに亘る A[(Xi)i∈I] の合併に一致する。
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