無水晶体症
![]() |
白内障の手術を行ない,水晶体を取り去ってしまった状態を無水晶体症といいます。まれに外傷などで水晶体がはずれてしまうこともあり,これも無水晶体症といいます。 水晶体は目の中でレンズの役目をしていたものですから,それを取り除いてしまうとその分だけ目の屈折力が足りなくなります。そのため,白内障の手術で水晶体をとりのぞいただけであると、それを補う眼鏡かコンタクトレンズを装用しなければなりません。また,その度はその人がもともと遠視であったか近視であったかによっても違ってきますが,+11D~+13Dくらいのかなりの度の強い凸レンズが必要になります。ですから,眼鏡では物が大きく見えたり,視野が限られるなど慣れるまで時間がかかるようです。その点コンタクトレンズではそのようなことがないため,装用に問題がなければ視力矯正の点ではすぐれているでしょう。また片眼だけの無水晶体症では,眼鏡では不同視が起こつてきますから,コンタクトレンズで矯正することになります。 *現在は水晶体をとったあとに眼内レンズ(人工水晶体)を挿入することが一般的になっています。そのため、無水晶体眼のように「分厚い眼鏡」や「コンタクトレンズ」の装用は不要になりました。ただし、眼内レンズには調節力がないため(=老眼の進んだ状態と同じでピントのあう距離の範囲が狭い)眼内レンズを挿入した場合でも、より良い視力を得るためには、それぞれの生活環境にあわせた眼鏡を併用するとよいわけです。(参考:→白内障と眼内レンズ手術) |
無水晶体症と同じ種類の言葉
- 無水晶体症のページへのリンク