瀞峡とは? わかりやすく解説

瀞峡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/26 03:06 UTC 版)

瀞峡

瀞峡(どろきょう)は、和歌山県三重県奈良県を流れる熊野川水系北山川上流にある峡谷吉野熊野国立公園の一部。

地理

北山川に位置する瀞峡は、上流から奥瀞、上瀞、下瀞と呼ばれ、特に下瀞は瀞八丁として知られる[1]

瀞峡は吉野熊野国立公園の指定当時(1936年、昭和11年)には、奥瀞、上瀞、下瀞(瀞八丁)の3つで捉えられるようになっていた[2]。これより前の明治初期に瀞八丁が注目された当初は、瀞八丁を単に瀞峡と呼ぶこともあり、その後、上瀞や奥瀞にも関心の対象が広がり瀞峡の範囲も広がっていったとされる[2]

主な出来事

  • 1959年(昭和34年)6月1日 - 瀞峡観光の定期船(3トン)が熊野大橋上流約15km地点で転覆。5人が死亡、2人が重軽傷。原因は林業用ケーブルのワイヤーが舟のプロペラに引っ掛けたことによるもの[3]

所在地

アクセス

宿泊施設
和船
ジェット船
瀞峡では熊野観光開発が前身の熊野交通の時代から、プロペラ船のちにウォータージェット船による航路を開設していた[6]。しかし、2011年の紀伊半島での水害以後、北山川への流入土砂が増加し、重機による航路維持の負担が大きくなっていた[6]。また、作業員の高齢化や人手不足、2020年の新型コロナウイルスの流行による乗船客の減少などが重なり、2020年4月13日からウォータージェット船は運休となりそのまま2021年1月1日に事業休止となることが発表された[6]。ウォータージェット船事業については行政への航路整備援助の要請や他の事業者への事業譲渡なども検討されていた[6]。2025年4月10日付けで熊野観光開発は当航路の廃止を発表した[7]。保有していた船も譲り受けを希望する声もあったが輸送費用の面で断念しすべて解体済みとなっているが、発着所にあるドライブイン「瀞峡めぐりの里熊野川」は引き続き営業継続する[8]

ギャラリー

脚注

  1. ^ 熊野市総合パンフレット”. 熊野市観光スポーツ交流課、熊野市観光協会. p. 15. 2025年3月20日閲覧。
  2. ^ a b 水谷知生「明治期の風景の成立への出版の影響-瀞八丁を例として-」『奈良県立大学研究季報』第27巻第3号、奈良県立大学、2017年3月15日、119-142頁。 
  3. ^ 日外アソシエーツ編集部編 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年、135頁。ISBN 9784816922749 
  4. ^ 2003年に一旦閉館したホテルであるが、2013年6月27日から食堂・喫茶のみで営業再開
  5. ^ a b 平成28年度指定文化財 概要「瀞ホテル本館・有形文化財(建造物)」”. 奈良県. 2017年2月19日閲覧。
  6. ^ a b c d 瀞峡ジェット船休止 運営会社「航路整備の労力過大」”. 紀伊民報. 2020年12月2日閲覧。
  7. ^ 瀞峡ウォータージェット船事業の廃止について”. 熊野観光開発 (2025年4月10日). 2025年4月26日閲覧。
  8. ^ 『紀伊民報』2025年4月25日。2025年4月26日閲覧。

関連項目

外部リンク

座標: 北緯33度54分26秒 東経135度53分11秒 / 北緯33.90719度 東経135.88628度 / 33.90719; 135.88628





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