潜水と酸素中毒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 05:02 UTC 版)
酸素は、ヒトの生体活動になくてはならないものであるが、潜水中に呼吸するガスに含まれる酸素の分圧が2気圧程度を超えると、全身の激しい痙攣などを発症し最悪の場合は死亡する。このような症状を急性の酸素中毒と呼ぶ。また酸素分圧が急性の酸素中毒を発症するほど高くなくても、ある程度高い分圧の酸素を長時間にわたって呼吸すると、肺の障害などさまざまな症状が発生する。これを慢性の酸素中毒と呼ぶこともある。 これら急性あるいは慢性の酸素中毒を防ぐためには、呼吸ガス中の酸素分圧は通常で1.4気圧以下、特別な場合でも1.6気圧以下に保つとともに、酸素分圧に応じた潜水時間の制限を設けることが必要とされている。 例えばスクーバダイビングで空気潜水を行う場合、水深約70mで酸素分圧が1.6気圧に達するので、このような大深度まで潜水すると酸素中毒の危険性が高くなる。
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