演技様式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/05 22:30 UTC 版)
同時代人に大いなる歓呼を持って受け容れられたサラ・ベルナールの演技の様式は、マイム(身振り)の面でもデクラマシオン(朗唱法(フランス語版))の面でもメリハリを重視した大げさなものであった。これは同時代の俳優ムネ=シュリ(フランス語版)も同様である。声の抑揚は意図的に自然なものから遠ざかった。大げさな身振りだけでなく、声を高めたり潜めたりの振幅を大きくすることによっても、感情を表現した。バロックの朗唱法(フランス語版)を受け継いだこの様式は、サラが芸能活動を引退する頃には既に時代遅れになっていた。アルフレート・ケール(ドイツ語版)は、"Tout ce qui sort de sa bouche est faux ; sinon, tout est parfait"(彼女の唇から出るものはすべていつわり、されど完璧)と評した。現代的な様式に慣れた者が、1903年にトーマス・エジソンの家で録音されたサラの「フェードル」を聞くと、失望することが多い。
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