準プルーフ貨幣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 08:22 UTC 版)
日本では、以前はこの磨き上げた極印は、プルーフ貨幣を製造後に通常貨の製造に使用されていたので、通常の流通硬貨の中にも、鏡面に近い状態の硬貨が時折見受けられた。このような硬貨を「準プルーフ貨幣(prooflike coin)」と言う。なお現在の日本では通常の流通貨とプルーフ貨幣では、製造時のプレス機が異なるので、プルーフ貨幣の極印を流通貨のプレス機に流用することは出来ず、完全に別々の工程で製造されている。 近年の流通貨は、摩耗がなく状態が良好であればそれなりの鏡面状に仕上がってはいるが、圧印前の円形の処理状態が異なる関係で、準プルーフ貨幣と呼べるほど滑らかな鏡面光沢を呈するものは皆無である。強いて言えば、通常貨でも模様の凸部がつや消し調にデザインされている1円硬貨などが錯覚しやすい程度で、それも実物のプルーフ貨幣と比較すれば模様の鮮明さなどで劣るため、やはり準プルーフと呼べる質ではない。 図案の違う記念硬貨を受け付けない、イメージセンシングをする最新の自動販売機などでもプルーフ貨幣および、この準プルーフ貨幣は認識する。 日本の明治時代の金銀貨(3年銘~13年銘)には明らかなプルーフ貨幣が存在するが、硬貨の片面だけがプルーフ状の物や、一部分がプルーフ状になった物は多数見られる。この時代のプルーフ貨幣と準プルーフ貨幣の見分け方はミントラスターが生じているか否かが決め手となる。
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