消化管再建法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 06:11 UTC 版)
胃を切除することで残った消化管の吻合方法には以下が考案されている。これは十二指腸が靭帯で腹腔内に固定されているから単純に牽引して吻合出来ないからである。 古典的にはビルロート I法および、II法が用いられてきた。これは幽門側胃切除を行った後の再建方式で、ビルロート I法では残胃と十二指腸を直接吻合する。残胃が十二指腸に届かない場合II法が用いられる。これは残胃と空腸を端側吻合するものである。また胃全摘出術の場合、空腸を引き寄せるルー・ワイ法(Roux-en-Y法)や空腸間置法、ダブルトラクト法(double tract)が行われる。また、小胃症状(後述)を改善するために空腸を袋状に形成し胃の機能を一部持たせようとする試みがなされている。空腸パウチ法(空腸嚢法)と呼ぶが手術手技が煩雑になり手術時間が延びることや熟練を要すること、したがってすべての施設で行われているわけではないことが欠点である。 再建方法によって術後障害の発生率が異なるとされている。これについては後述する。 幽門側胃切除後のビルロート I法による再建 幽門側胃切除後のビルロート II法による再建 胃全摘後のルー・ワイ法による再建 胃全摘後の空腸間置法による再建 胃全摘後のダブルトラクト法による再建
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