派生的な諸問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 23:18 UTC 版)
E=Pはアザンデ人についてのみ注視した議論を展開し、それが他民族の文化における超自然的な因果律理解全般に適用できるような整理をした訳ではない。そのため、世界各地の様々な呪術文化についての研究が蓄積されるについて、用語の使い分けが十分に議論が整理されたのかというと定かではない。 例えば、南米で一般的な邪眼などは、「行為者が妬みの視線を持ったこと」が契機になっておきる不幸と、それに対する恐れや対処法などによって構成される。では、邪眼は妖術だろうか邪術だろうか?特殊な技芸と連関している訳ではないという点において、邪術や呪術一般のイメージとずれがあるが、災因論の契機としての「妬みをともなった視線」であることはかわりはない。アザンデ人の妖術は階級や血縁などの連関が間接的に示されていたが、邪眼はそういうわけではない。 近年の社会人類学文献において、多くの超自然的な因果関係についての説明において、呪術ではなく妖術の語が使われており、議論の整理が待たれる
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