水平的取引制限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/26 04:37 UTC 版)
水平的取引制限(水平カルテルとも呼ばれる)とは、競争者(同業者)の間で行われる取引制限である。例えば、価格カルテルは、競争者がそれぞれ自ら販売する商品の価格について合意することである。通常は特定の販売価格や最低販売価格を合意する(たとえば「100ドルで(または100ドル以上で)売りましょう」といった合意)場合が多いが、最高価格の合意や、価格レンジの合意も問題となる。また、市場分割は競争者間で販売地域や顧客を割り当てる合意である。たとえば、「A社は西部、B社は東部、C社は中西部の顧客に対してのみ販売する」といったような合意である。 他にも、競争者がそれぞれの生産量や販売数量を制限することを約束する生産量制限や、特定の顧客に対して製品を販売したりサービスを提供しないことを約束する共同ボイコット等が、水平カルテルの典型的な例である。なお、シャーマン法第1条は共謀行為を禁ずるものなので、単独のボイコット、つまり、一社が独断で特定の顧客との取引を拒絶することは、同法の違反とはならない。
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