正確さと射程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/26 08:24 UTC 版)
ベイカー銃は、距離200ヤードまでにおいて高い命中率を得ることが期待された。マスケットは中距離においてはそこそこの正確さを有しており、100ヤード先の人サイズの標的に対して、3発に1発程度は命中させられた。しかし、長距離においては命中率は大きく低下した。命中率を補うため、60-80発のマスケット銃の一斉射撃により、どれかの弾丸が命中することを期待した。他方、ベイカー銃は敵戦列の前方、あるいは戦場を見渡せる遮蔽された高所から、敵を狙撃するために用いられた。 この正確性を示すものとして最も有名な例は、第95ライフル連隊第一大隊のライフル兵トーマス・プランケット(Thomas Plunkett)が、半島戦争のア・コルーニャ撤退戦において、フランスのコルベール将軍(Auguste-Marie-François Colbert)の狙撃に成功したものである。距離は不明であるが、ある資料では600ヤードとされている。プランケットは2発目で将軍の副官を倒しており、1発目が偶然ではなかったことを示している。プランケットや他のライフル兵は、この銃の有効射程を越えると思われる距離からの狙撃を日常的に行なっていた。
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