正確な対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 06:34 UTC 版)
厳密には、上で述べた K の有限アーベル拡大と一般化されたイデアル類群との間の対応は 1 対 1 の対応ではない。実際、異なるモジュライから定義された一般化されたイデアル類群が、同じアーベル拡大を作ることがありうる。たとえば K を有理数体としよう。アーベル拡大体 L がある円分体にふくまれるとき、その円分体をふくむ無限に多くの円分体にも同時にふくまれる。その円分体の各々に対して、適切に一般化されたイデアル類群をとることにより、もとの L に対応するガロア群の部分群を得ることができる。このことをふまえて適切に一般化されたイデアル類群たちの間に同値関係を定める必要がある。 類体論のイデール的な定式化の中で、アーベル拡大と適切なイデール群の間の 1 対 1 の対応が得られる。そこではイデール論的なことばで一般化された同値イデアル類群とイデールの同一の群が対応する。
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