樹木の二酸化炭素の固定
樹木が毎年重量を増やして成長できるのは葉で行われる光合成(炭酸同化作用)によるものです。光合成は光エネルギーを利用して二酸化炭素と水から有機物(主に炭水化物)を合成する過程です。合成された炭水化物は,主に幹,枝,根に分配され樹木の重量成長にまわされます。このようにして大気中の二酸化炭素は葉から吸収され,炭水化物として樹体に固定されます。炭水化物の一部は呼吸によって消費され,再び二酸化炭素として大気に放出されるので,実際には光合成による総固定量から呼吸による消費量を差し引いた量(純固定量)が樹体に蓄えられることになります。樹体の乾燥重量の約1/2近くが,こうして固定された炭素です。(1kgのセルロースを生産するのに,1.6kgのCO2を吸収し1.2kgのO2を放出し0.4kgの炭素を固定します。)- 樹木の二酸化炭素の固定のページへのリンク