構造と作用機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 13:56 UTC 版)
構造的には、エリブリンは海綿由来の天然有機化合物であるハリコンドリンBの大環状ケトン合成アナログ(構造類縁体)である。ハリコンドリンBはハリコンドリア属 (Halichondria) の海綿(クロイソカイメン)から単離された、ユニークな作用機構を有する強力な細胞分裂阻害剤である。エリブリンは微小管の動態を阻害するユニークな機構を示し、微小管の+(プラス)端に存在する少数の高親和性部位に主に結合する。 エリブリンは長期間かつ非可逆的な細胞分裂の阻害によってがん細胞にアポトーシスを引き起こすことで抗がん作用を示す。 2009年に、岸義人らによりE7389(エリブリン)の新規合成経路が報告された。
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