がいねん‐リズム【概年リズム】
読み方:がいねんりずむ
概年リズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 08:08 UTC 版)
概年リズム(がいねんりずむ)は約一年のリズムであり、光周性、季節性リズムに近い概念である。動物の冬眠や繁殖、植物の花芽形成や休眠などが知られている。 自発的な「概」(サーカ)リズムを示すためには恒常条件での観察が必要だが、必ずしも恒常条件でない場合でも概年リズムと呼ぶ場合も多い。特に、日長など光環境への活動応答は光周性と呼ばれる。 シマリスでは恒常条件でも約一年の冬眠が観察されることから、単なる季節変化への同調ではなく自立的な「概年性」を持つことが知られている。 人間では、冬季うつ病(季節性情動障害、季節性気分障害)のように病気に季節性があることや、食欲の秋に体重が増加するなどの季節性リズムが知られている。 光周性・季節性リズムは、概日リズムと密接に関係していることが示されている。単純には、概日リズムから期待される明暗サイクルと実際の日の出・日の入りを比較することで季節を感知すると考えられてきたが、概日リズムを制御する時計遺伝子が季節性リズムにも働くことが示されつつある。
※この「概年リズム」の解説は、「時間生物学」の解説の一部です。
「概年リズム」を含む「時間生物学」の記事については、「時間生物学」の概要を参照ください。
- 概年リズムのページへのリンク