憲教類典とは? わかりやすく解説

憲教類典

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/18 03:40 UTC 版)

憲教類典』(けんきょうるいてん)は、天正年間[注釈 1]より寛政年間の、主に江戸幕府法令を編纂した書。

編纂の経緯

蝦夷地探検で著名な近藤重蔵が、19歳の寛政元年(1789年)の時から編纂を始め、寛政10年(1798年)に完成した。同年、若年寄堀田摂津守正敦の命をうけて、近藤は幕府にこの書を献上した。その後、文政元年(1818年)には、幕府書物奉行で編者でもあった近藤へ、『憲教類典』の増補改訂が命じられた。つまり、当初は近藤による私撰の法令集であったが、幕府の命による改訂作業を経て官撰の法令集として、この書が位置づけられる結果となった[1]

この書は5集147部147巻に分類され[2]内閣文庫所蔵の「記録解題」によると本書は154巻132冊からなる。『憲教類典』は、昌平坂学問所に収められ[3]明治以降内閣文庫に所蔵された。

刊本

汲古書院出版の『内閣文庫所蔵史籍叢刊』によって、その全貌が明らかとなっている[1]

  • 「憲教類典1」『内閣文庫所蔵史籍叢刊 37』汲古書院、1984年。 
  • 「憲教類典2」『内閣文庫所蔵史籍叢刊 38』汲古書院、1984年。 
  • 「憲教類典3」『内閣文庫所蔵史籍叢刊 39』汲古書院、1984年。 
  • 「憲教類典4」『内閣文庫所蔵史籍叢刊 40』汲古書院、1984年。 
  • 「憲教類典5」『内閣文庫所蔵史籍叢刊 41』汲古書院、1984年。 
  • 「憲教類典6」『内閣文庫所蔵史籍叢刊 42』汲古書院、1984年。 
  • 「憲教類典7」『内閣文庫所蔵史籍叢刊 43』汲古書院、1984年。 

脚注・参考文献

注釈

  1. ^ 石井『近世法制史料集解説』、『内閣文庫国書分類目録 下』では、慶長以降としている。

脚注

  1. ^ a b 南和男『憲教類典 解題』。 
  2. ^ 内閣文庫国書分類目録 下 改訂』1975年、749-751頁https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/12402525/1/79?keyword=憲教類典 
  3. ^ 石井良助憲教類典」『近世法制史料集解説』雄松堂フィルム出版、1967年、20頁https://dl.ndl.go.jp/pid/2996440/1/18 

参考文献





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