恐竜の活動度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 01:56 UTC 版)
1968年の「恐竜異説」にはじまる60年代から80年代にかけての一連の著作において、バッカーは恐竜と現生の哺乳類や鳥類との類似点に注目し、恐竜はすべて温血動物であり活動的であったという恐竜恒温説を熱烈に主張した。彼は著作において現在進行しつつある恐竜ルネッサンスをさかんに紹介しつつも、自らは19世紀後半に一般的であった恐竜のイメージを新たな証拠にもとづいて復権させようとしているのだと強調した。 バッカーは自らの学説を擁護するために解剖学的・統計学的な議論を行ったが、その手法は科学者の間に激しい議論を呼び起こした。この議論は古生物学(とくに骨組織学)の新しい手法として関心が寄せられた。後に、この手法は恐竜の成長率を測定する方法として応用されることになる。現在では、ほとんどの恐竜は現生の爬虫類よりも高い代謝率を持ったと思われている。しかし、バッカーらがはじめて恐竜恒温説を提案したときよりも、その議論を取り巻く状況はより複雑になっている。たとえば、「小型恐竜は恒温動物であったかもしれないが大型種は慣性恒温動物であった」とか、「多くの恐竜は恒温動物と慣性恒温動物との中間の代謝率を持つことができた」など、恐竜恒温説の議論に寄せられる意見は多様化している。
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