性格診断との類似
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 17:52 UTC 版)
EIの自己測定法が、ビッグファイブ論 (Gignac, 2005; Malouff, Thorsteinsson, & Schutte, 2005) のような「すでに確立した性格診断の領域とどの程度重なるのか、に着目する研究者もいる。一般的に、EIの自己測定法と性格診断とは、どちらも人の特徴を測るもので、しかもどちらも自己診断方式に頼っているから、同じような結果になるといわれている (Zeidner, Matthews, & Roberts, 2002)。特に、ビッグファイブの中の2領域である外向性と神経症傾向は、とりわけEIの自己測定と関連すると思われる (Costa & McCrae, 1992)。直感的には、神経症傾向の点数が高いほどEIの自己診断が低くなる (Zeidner, Matthews, & Roberts, 2002)。 EIの自己測定法と性格診断にかなりの相関があることをどう解釈するのかは、一貫しておらず、時として変わってきた。両者の構造は重複し0.4程度の相関があると主張する研究者もいるし(Davies, Stankov & Roberts, 1998、など)、EIの自己測定法は性格診断のひとつにすぎないと主張する研究者もいる(Petrides & Furnham, 2001、など)。Gignacは、両者が重複しているかどうかを調べるためには(相関係数ではなく)要素分析法が良いと説明し、EIの自己測定法で個人特性を調べても、それはビッグファイブによる測定以上の結果はもたらさないと主張した。
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