微小管とモータータンパク質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/11 08:44 UTC 版)
「微小管」の記事における「微小管とモータータンパク質」の解説
細胞分裂の際に形成される紡錘体 (spindle) や、繊毛や鞭毛の主要な構造は複数の微小管の束からなり、染色体の移動や鞭毛打などの運動を司っている(原核生物の鞭毛には微小管は存在しない)。微小管を足場(レール)とするモータータンパク質としてダイニンやキネシンなどが知られている。これらのタンパク質は細胞の巨視的運動のみではなくタンパク質やmRNAといった分子の細胞内局在にも関与しているが、この場合の-端から+端に向けての輸送を順行性、+端から-端に向けての輸送を逆行性として区別され、いずれの輸送も微小管系と細胞質中に存在するモータータンパク質群との相互作用によって起こる。順行性の輸送はキネシンが、逆行性の輸送にはダイニンが重要な役割を果たしているといわれている。
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