弦楽四重奏曲第19番_(モーツァルト)とは? わかりやすく解説

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弦楽四重奏曲第19番 (モーツァルト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/10 03:55 UTC 版)

弦楽四重奏曲第19番の自筆譜

弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 K. 465 は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト1785年に作曲した弦楽四重奏曲フランツ・ヨーゼフ・ハイドンに捧げられた全6曲ある『ハイドン・セット』のうちの6曲目であり、第1楽章冒頭の異様とも聴こえる大胆な和声から、『不協和音』(Dissonanzenquartett)の愛称で知られる。

概要

『ハイドン・セット』の最後を飾る本作は、モーツァルト自身による作品目録によれば1785年1月14日ウィーンで完成したと記されている。特筆すべきはやはり愛称の由来となった第1楽章冒頭の響きであるが、本作を含む6曲の弦楽四重奏曲を贈られたハイドンはモーツァルトにとって数少ない理解者であったものの、メイナード・ソロモンによれば「ハイドンはこの『不協和音』四重奏曲の冒頭の前衛的な部分に対しては、近寄りたくないと思っていた」という。また、ゲオルク・ニコラウス・ニッセンが著したモーツァルトの伝記によれば、ハンガリーの貴族であるグラサルコヴィッツ侯(Fürst Grassalkowitsch)の居館で本作が演奏された際に、公が演奏者に対し何度も「あなたたちの演奏は正しくありません!」と怒り、演奏者がそうではないことを納得させると、楽譜を破いてしまったというエピソードが残っている[1]

曲の構成

全4楽章、演奏時間は約30分。

脚注

  1. ^ Nissen, Georg Nikolaus von."Biographie W. A. Mozarts" (Leipzig, 1828), p. 490. 厳密には「これらの四重奏曲を dieselben Quarteten [=ハイドン・セット] 演奏させたとき」とあるだけで、とくに KV 465 のみを指した逸話ではない。この直前の文章では、「ハイドン・セット」に現れる聴きなれない和音や不協和音が、イタリアでは楽譜の彫版ミスではないかと捉えられ、版元に楽譜が返送されたことが述べられている。

参考文献

  • 音楽を「考える」 (ちくまプリマー新書 58) (新書)茂木健一郎 ISBN 4480687602

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