平衡点と最終結果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/01 13:39 UTC 版)
「ロトカ・ヴォルテラの競争方程式」の記事における「平衡点と最終結果」の解説
解の平衡点は dN1/dt = 0 かつ dN2/dt = 0 を満たす点である。それらは、 平衡点1: ( 0 , 0 ) {\displaystyle (0,\ 0)} 平衡点2: ( K 1 , 0 ) {\displaystyle (K_{1},\ 0)} 平衡点3: ( 0 , K 2 ) {\displaystyle (0,\ K_{2})} 平衡点4: ( K 1 − α 12 K 2 1 − α 12 α 21 , K 2 − α 21 K 1 1 − α 12 α 21 ) {\displaystyle \left({\frac {K_{1}-\alpha _{12}K_{2}}{1-\alpha _{12}\alpha _{21}}},\ {\frac {K_{2}-\alpha _{21}K_{1}}{1-\alpha _{12}\alpha _{21}}}\right)} という4点である。これらの平衡点の安定性は、競争係数と環境収容力の値によって次のように決まる。 (1) K2 < K1/α12 かつ K1 > K2/α21 のとき:平衡点4は第1象限に存在せず、平衡点1, 3は不安定、平衡点2が大域的に安定 (2) K2 > K1/α12 かつ K1 < K2/α21 のとき:平衡点4は第1象限に存在せず、平衡点1, 2は不安定、平衡点3が大域的に安定 (3) K2 > K1/α12 かつ K1 > K2/α21 のとき:平衡点1, 4は不安定、平衡点2, 3が局所的に安定 (4) K2 < K1/α12 かつ K1 < K2/α21 のとき:平衡点1, 2, 3は不安定、平衡点4が大域的に安定 これらの結果を具体的に言い換えると、十分な時間経過後、それぞれの個体数は次のような結果になるといえる。 (1) 種2は絶滅して種1が残る。種1の個体数は K1 の値に収束する。 (2) 種1は絶滅して種2が残る。種2の個体数は K2 の値に収束する。 (3) 種2は絶滅して種1が残るか、種1は絶滅して種2が残るか、初期の個体数によってどちらかの結果となる。個体数は K1 または K2 の値に収束する。 (4) 種1と種2が共存して残る。それぞれの個体数は K1 − α12 K2/1 − α12α21 と K2 − α21 K1/1 − α12α21 の値に収束する。 4つの場合における解曲線の例 (1)のとき (2)のとき (3)のとき (4)のとき
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