幕注文の形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/10 00:18 UTC 版)
上杉謙信(長尾景虎)・上杉憲政のもとに関東地方の諸勢力・国人衆が参集すると、上杉氏はこの諸将のため陣幕を発注した。その発注書の控え書きが「関東幕注文」である。 「上杉家文書」の一部として現存する「関東幕注文」は、23枚の紙片を継ぎ合わせたものになっている。これに関東地方の255将の名と、その家紋の説明が列記されている。 名前は国別に上野国、下野国、武蔵国、常陸国、安房国、上総国、下総国の順で並べられ、さらに「衆」として地区ごとにまとめられている。 家紋は各勢力の系統を推定する手がかりとなり、各衆のまとめ方や並び順などは当時の関東地方の武士団の動静をうかがう証拠となる。特に、255名のうち130ほどの将は上野勢、さらに80ほどの将は下野・武蔵勢と、大半が北関東に集中しており、戦国時代の北関東の勢力図を知るための重要な史料に位置づけられている。
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