差分を取った回帰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/28 08:49 UTC 版)
説明変数と被説明変数の差分に対する関係を見る方法もある。つまり、単位根過程 x t , y t {\displaystyle x_{t},\ y_{t}} に対し y t − y t − 1 = α + β ( x t − x t − 1 ) + ϵ t {\displaystyle y_{t}-y_{t-1}=\alpha +\beta (x_{t}-x_{t-1})+\epsilon _{t}} という回帰式で最小二乗法を適用する。ここで x t , y t {\displaystyle x_{t},\ y_{t}} が1次の単位根過程ならば説明変数と被説明変数が共に定常過程となるので通常と全く同じ方法で一致推定や仮説検定なども行える。この簡便さや扱いやすさから差分を取った回帰は多くの研究者によって用いられているが欠点もある。一つが x t , y t {\displaystyle x_{t},\ y_{t}} が単位根過程でない、つまり定常過程の場合である。もしそうならば最小二乗法による推定は誤った結果を導きかねない。もう一つが x t , y t {\displaystyle x_{t},\ y_{t}} に共和分の関係が存在する場合である。この場合も差分を取った回帰では共和分関係を特定する事はできず、間違った結果を導きかねない。
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