島谷弘幸とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 島谷弘幸の意味・解説 

島谷弘幸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/17 04:02 UTC 版)

しまたに ひろゆき

島谷 弘幸
生誕 (1953-11-26) 1953年11月26日(71歳)
日本岡山県高梁市
国籍 日本
出身校 東京教育大学
(現・筑波大学
職業 古美術研究者・文化人
団体 国立文化財機構関係者
肩書き

国立文化財機構理事長(第3代)
[[皇居三の丸尚蔵館

|皇居三の丸尚蔵館長]]
テンプレートを表示

島谷 弘幸(しまたに ひろゆき、1953年昭和28年)11月26日[1][出典無効] - )は、日本の古美術研究者、文化人である。九州国立博物館館長を務めた後、国立文化財機構理事長。岡山県出身[2]

経歴

生い立ち

1953年(昭和28年)岡山県に生まれる。1969年に岡山県立高梁高等学校へ入学。1972年に卒業し、同年東京教育大学(現・筑波大学教育学部芸術学科に入学。古筆学を専攻し、小松茂美に師事した[3]。1976年に同大学卒業を経て、1979年山梨英和短期大学講師となり、1984年に東京国立博物館学芸部美術課書跡室研究員となった。

博物館就職後

1994年、41歳の時に学芸部美術課書跡室長となり、その後2001年に学芸部資料課長へ昇進した。2003年、50歳のときに文化財部展示課長となり、2007年、文化財部長、2008年、学芸研究部長。2011年から東京国立博物館の副館長となった。この間、芸術に関する12個の論文を発表した[4]。その多くが、島谷自身が大学時代に研究していた古筆に関するものである[4]

その後、2015年(平成27年)に九州国立博物館館長に就任した。これが縁となり、2017年から2020年まで、佐賀県書道展の審査委員長を務めた。九州国立博物館の館長時代には、相田みつをに関する講演で、相田みつをの書の魅力として、具体的には、線質や文字の配置、余白の使い方といった特徴を探り、さらに書の歴史や戦争に関連する作品にも触れている。みつをの字は一見単純に見えるかもしれないが、伝統的な書を学び、基礎と美意識に基づいた書であると述べている。加えて、昭和以降の書壇では新しい書が生まれ、みつをもその一環として評価されており、同時代の活躍した書家として金子鷗亭井上有一も紹介し、みつをの魅力を伝えている[2]

また、島谷が思う書の楽しみ方として、次のようにアドバイスしている。書の魅力は空間構成や全体の調和、線質、字形などにあり、好きな書を見つける楽しみが広がる。みつをの作品は言葉自体が魅力的で、書としても優れ、何度も楽しめる。自分の部屋に飾りたい作品や一番好きなものを選ぶことで、書展をもっと楽しめると思う。美術展は心を豊かにし、生きる活力を与えてくれる。すべての作品を理解する必要はなく、気になる作品をじっくり楽しむことを勧めたい。自分の感性を大切にし、心に響く作品を探してほしいと述べている[2]

2021年4月よりこれまでの業績が認められ、国立文化財機構の第3代理事長に就任。また、2023年より皇居三の丸尚蔵館の運営館長にも就任している。

著作

単著

編纂

  • 『料紙と書 : 東アジア書道史の世界〈論文篇〉』思文閣出版、2014年、269-285頁。 

科学研究費(KAKEN)

研究代表者になっているもの。

CiNii

脚注

  1. ^ 1953年に生まれた芸術関係者[誕生日データベース]”. ストローワラの情報交差点. 2024年12月1日閲覧。
  2. ^ a b c 没後30年「相田みつを全貌展」-みつをが遺したもの- 佐賀県立美術館”. 没後30年「相田みつを全貌展」-みつをが遺したもの- 佐賀県立美術館. 2024年12月1日閲覧。
  3. ^ 日経ビジネス電子版 (2018年1月22日). ““文字”に遭遇した古の日本人”. 日経ビジネス電子版. 2024年12月1日閲覧。
  4. ^ a b 島谷 弘幸 (Hiroyuki Shimatani) - マイポータル - researchmap”. researchmap.jp. 2024年12月1日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  島谷弘幸のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「島谷弘幸」の関連用語

島谷弘幸のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



島谷弘幸のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの島谷弘幸 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS