山田幸恵とは? わかりやすく解説

山田幸恵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/06 23:58 UTC 版)

山田 幸恵
基本情報
国籍 日本
出身地 神奈川県相模原市
生年月日 1996年2月(29歳)
選手情報
ポジション 外野手
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
監督・コーチ歴

山田 幸恵(やまだ ゆきえ、1996年2月[1] - )は、神奈川県相模原市出身の高校野球指導者。2020年より箕面自由学園高等学校硬式野球部の顧問を務めていた[2]

2021年時点で、大阪府内の高校では唯一の女性による男子硬式野球部監督で、府内初の女性監督ともいわれた。

経歴

2人の兄の影響で小学2年生から軟式野球を始める[3]。進学した中学校は野球部がなくなったばかりだったため、陸上短距離走に取り組んだ[4]。高校ではバドミントンの選手だったが、東京女子体育大学では軟式野球部(関東六大学女子軟式野球連盟所属)に所属し、野球を再開した[5]。大学では、1年目からベンチ入り。2年目からスタメン出場するようになり、4年目には主将を務めた[6][7]。強靱な下半身を活かしてリードオフマンの左翼手として活躍し[3][4][6][7]、1年目と2年目は全日本大学女子野球選手権大会の8強入り、4年目は同大会の準優勝に貢献した[6]。4年目は第23回女子軟式野球ジャパンカップの全大学連選抜の主将も務めた[8]

大学卒業後の2019年箕面自由学園高等学校に体育教師として赴任。当初は女子バスケットボール部の担当に回されたが経験がなかったため、すぐに硬式野球部のコーチへと変更された。しかし、硬式球を扱う経験に乏しく、「監督の言葉を選手に伝えるぐらい」の役割だったという[4]。同年11月に翌春からの監督就任が伝えられ、「まさか」「無理です」と返答したもの[4]2020年4月から監督に就任した[5][9]。大阪府高等学校野球連盟によると、府内の高校ではおそらく初めての女性監督といわれる[10]

監督就任1年目はコロナ禍で1か月程度しか指導できず、夏の大阪独自大会では箕面学園相手に6回コールド負けを喫した[3]。2年目夏の府大会では、追手門学院相手に5得点をあげるも7回コールド負けを喫し、7年ぶりの同校の公式戦勝利はならなかった[10]。しかしながら、就任3年目春の府大会では2勝をあげるなど、徐々に成果を挙げ始めていた[4]

2024年時点では箕面自由学園の硬式野球部監督は山田の前任監督[11]に戻っており[12]、山田の去就は報じられていない。

指導方法

高校野球では珍しい女性監督だが、「女性だから、と思われないように心がけている」と語る[10]。指導のモットーは「のびのびと野球をやらせること」で、選手がやりたいプレーを自由にやらせている[5][9]。また、選手に目標を持たせて自ら考えさせることに重点を置いており、試合前に目標を言わせ、試合後に改めてアドバイスするといった指導方法をとっている[4]。2021年時点で25歳と、選手と年齢が近いことから、「いい意味でしゃべりやすい」[10]「指導でも親身になってくれる」[5]「僕らの意見も聞いてくれ本当にやりやすい」「生活面もしっかり指導してくれる」[4]と好評で、「監督」ではなく「山田先生」と呼ばれている[10]

試合では送りバントをあまり指示しない。また、「セオリーは理解するが、とらわれなくてもいいのでは」と柔軟な考え方をとる[4]

日本の学生野球部では慣例となっている丸刈りの必要性に疑問を感じ、監督就任後からは丸刈りを廃止させた。その影響もあってか、2021年度の3年生部員が8人のところ、就任後の2年生部員は18人、1年生部員は24人と部員を増加させることに成功している[5][10]

脚注

  1. ^ 2月には20歳になりました🎉🎉”. 本人Facebook (2016年4月2日). 2021年7月18日閲覧。
  2. ^ クラブ紹介”. 箕面自由学園高等学校. 2023年11月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月18日閲覧。
  3. ^ a b c 森嶋俊晴 (2020年7月25日). “大阪初の女性の野球部監督 「やりきった」3年生に感謝”. 朝日新聞. オリジナルの2020年7月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200726005952/https://www.asahi.com/articles/ASN7T4W3TN7SPTIL00D.html 2021年7月18日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f g h 中田博維 (2022年3月14日). “情熱の理由(わけ):大阪185校で唯一の女性監督 箕面自由学園・山田幸恵さん”. 毎日新聞. https://mainichi.jp/articles/20220314/k00/00m/050/095000c 2022年7月1日閲覧。 
  5. ^ a b c d e “【大阪】大阪でただ一人の女性指揮官・山田幸恵監督が率いる箕面自由学園が1回戦敗退”. スポーツ報知. (2021年7月17日). https://hochi.news/articles/20210717-OHT1T51125.html?page=1 2021年7月18日閲覧。 
  6. ^ a b c 現監督 山田 幸恵 氏のプロフィール”. 箕面自由学園高等学校野球部OB会. 2021年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月18日閲覧。
  7. ^ a b 各大学の一押し!!プチ情報 今日は、関西大学、上智大学、東京女子体育大学をご紹介いたします。”. 全日本大学女子野球選手権大会Facebook (2017年8月22日). 2021年7月18日閲覧。
  8. ^ いよいよ今週末になりました! 『第23回女子軟式野球ジャパンカップ』!!”. 全日本大学女子野球選手権大会Facebook (2017年9月29日). 2021年7月18日閲覧。
  9. ^ a b “箕面自由学園が初戦敗退、女性監督で初采配「味わったことない試合」/大阪”. 日刊スポーツ. (2021年7月17日). https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/202107170001015.html 2021年7月18日閲覧。 
  10. ^ a b c d e f “府内“初”の女性指揮官・山田幸恵監督が率いる箕面自由学園は7年ぶり星ならず”. Sponichi Annex. (2021年7月17日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2021/07/17/kiji/20210717s00001002469000c.html 2021年7月18日閲覧。 
  11. ^ 「言葉が出えへん…野球って難しいな」監督の最後の言葉」『朝日新聞デジタル』2019年7月30日。2019年7月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年6月20日閲覧
  12. ^ 硬式野球部」箕面自由学園高等学校。2024年5月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年6月20日閲覧

外部リンク


山田幸恵(やまだ ゆきえ)

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+チック姉さん」の記事における「山田幸恵(やまだ ゆきえ)」の解説

山田母親46歳主婦息子純一同様メガネをかけた小太り体型で、純一の事を「純」と呼んでいる。

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