対角化の利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/19 15:33 UTC 版)
対角化可能行列 A に対し、適当な行列 V と対角行列 D が存在して A = VDV−1 と書ける。これは A が Cn を張る n 個の固有値を持つことと同値である。このとき V はその列ベクトルが n 個の固有ベクトルであるように選べる。そうして A の平方根は D の任意の平方根を用いて R = V S V − 1 {\textstyle R=VSV^{-1}} と書ける。実際、 ( V D 1 / 2 V − 1 ) 2 = V D 1 / 2 ( V − 1 V ) D 1 / 2 V − 1 = V D V − 1 = A {\textstyle (VD^{1/2}V^{-1})^{2}=VD^{1/2}(V^{-1}V)D^{1/2}V^{-1}=VDV^{-1}=A} である。A が対称行列ならば対角化に用いる行列 V は固有ベクトルを適当に選んで直交行列となるようにとれる。この場合、V の逆行列はたんに転置をとるだけであるから、 R = V S t V {\textstyle R=VS{}^{\,t\!}V} と書ける。
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