実体のない用語とみなす考え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:35 UTC 版)
「競争力」の記事における「実体のない用語とみなす考え」の解説
この考え方によれば、競争するのは企業であり国民経済ではないと捉える。国民経済が競争に敗れたからといって、世界市場から退場したり、破産したり、市場性を完全に失うことはありえない。各国は、世界経済の中で一定の比較優位を持ち、互いの競争力を調整するメカニズムが働く。また貿易は、一国が勝ち、他国が負けるというゼロサムゲームではなく、関係する全ての国の生産性向上、ひいては繁栄につながる。要するに、国際競争力という概念は明確には存在せず、国家を企業と見立てた幻想に過ぎない。国民経済が互いに競争するイメージは、政治家の保護主義的な行動を促し自由貿易の利点を失わせ危険である、と考える。
※この「実体のない用語とみなす考え」の解説は、「競争力」の解説の一部です。
「実体のない用語とみなす考え」を含む「競争力」の記事については、「競争力」の概要を参照ください。
- 実体のない用語とみなす考えのページへのリンク