官田の経営とは? わかりやすく解説

官田の経営

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 17:15 UTC 版)

官田」の記事における「官田の経営」の解説

官田小作人には零細農民だけではなく地主層少なくなかった。彼ら地主層中には特権的地位財力に物を謂わせて大量の官田の経営を国家から委ねられる者もいた。また官田耕作権は、民田所有権同様に売買が可能であり、地主層による官田耕作権集約行われた地主は、こうして国家から官田小作請け負い、これを又小作出した。従って、官田においても、民田場合同じく小作制地主佃戸制)が発達した官田全国各地置かれたが、最も農業生産力が高い長江下流南岸デルタ地帯では、南宋の頃から多く土地官田化され明代初めには、常州鎮江蘇州松江湖州嘉興の6府の農地の45%が官田占められた。 明代官田の税は民間小作料よりは低かったが、それでも例え蘇州府では1畝当たりの平均税率その4割にも達し、官倉への輸送費用自弁であったため、その負担はかなり重く官田の税の納入者への様々な優遇措置も、官田民田との負担格差是正する事は出来なかった。そのため、小規模農民中小規模地主問わず滞納逃亡民田への不正な登録変更などが相次ぎ国家安定した収入を得る事が出来なくなった

※この「官田の経営」の解説は、「官田」の解説の一部です。
「官田の経営」を含む「官田」の記事については、「官田」の概要を参照ください。

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