完璧な医師
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 08:41 UTC 版)
割り付け方法として「完璧な医師」を採用する。完璧な医師は、各被験者が処置またはコントロールにどのように反応するかを知っており、各被験者を最も利益をもたらす方に割り付ける。完璧な医師は、患者に関する以下の情報を知っている。 件名 Y t ( u ) {\displaystyle Y_{t}(u)} Y c ( u ) {\displaystyle Y_{c}(u)} Y t ( u ) − Y c ( u ) {\displaystyle Y_{t}(u)-Y_{c}(u)} ジョー130 115 15 ボブ120 125 −5 ジェームズ100 150 −50 メアリー115 125 −10 サリー120 130 −10 スージー135 105 30 平均120 125 −5 この知識に基づいて、完璧な医師は次のように割り当てる。 件名 Y t ( u ) {\displaystyle Y_{t}(u)} Y c ( u ) {\displaystyle Y_{c}(u)} Y t ( u ) − Y c ( u ) {\displaystyle Y_{t}(u)-Y_{c}(u)} ジョー? 115 ? ボブ120 ? ? ジェームズ100 ? ? メアリー115 ? ? サリー120 ? ? スージー? 105 ? 平均113.75 110 3.75 完璧な医師は、処置とコントロールの両方に対する悪い反応を排除することにより、それぞれの平均を歪める。平均因果効果の推定量である平均の差も歪み、歪む方向は細部に依存する。たとえば、スージーのように薬を服用することで害を受けた被験者は、完璧な医師によってコントロール群に割り当てられるため、薬の悪影響は隠される。
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