宇宙X線背景放射
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宇宙X線背景放射 (cosmic X-ray background; CXB)は1962年のロケット実験で存在が確認された、宇宙から等方的にやってくるX線放射である。
その起源については、クエーサーや活動銀河核にあるとされる大型ブラックホールなどの点源の集まりからなるのか、広がった高温ガスの熱制動放射由来なのか議論が続いていた。当初、全体の25~30%の成分は点源としてほぼ確認されていたが、放射全ての起源を確認するには至っていなかった。しかし、高い角分解能を持つチャンドラX線衛星の観測によって、宇宙X線背景放射の85%以上が点源からの放射の寄せ集めであることが判明した。
宇宙X線背景放射
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「あすか (人工衛星)」の記事における「宇宙X線背景放射」の解説
宇宙には全天にわたってX線の背景放射(CXB) が存在し、長い間その起源が謎となっている。CXB のスペクトルはエネルギーの高い硬X線を多く含むため、従来知られていたX線天体から放射される比較的低エネルギーのX線の重ね合わせでは説明のできないものであった。あすかは2-10keVの硬X線領域で従来の衛星の102倍という高い感度のサーベイ観測を行い、CXB の全強度のうち約30%の正体をX線源からの放射の重ね合わせとして初めて特定した。
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