孔子家語とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 孔子家語の意味・解説 

こうしけご【孔子家語】

読み方:こうしけご

孔子言行や、孔子門人との問答などを集録した書。10巻原本27あったらしいが、散逸現存のものは魏の王粛偽作とされる日本にも平安時代から伝わる。


孔子家語

読み方:コウシケゴ(koushikego)

分野 漢籍

年代 中国・魏

作者 王粛


孔子家語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/22 10:11 UTC 版)

孔子家語』(こうしけご)は、『論語』に漏れた孔子一門の説話を蒐集したとされる古書。10巻。

漢書芸文志論語部に「孔子家語二十七巻」とあるが、その内容に関してはほとんど伝わらず、27巻本はその後程なくして散逸したと見られている。顔師古の注では、伝世本に非ずとしている。現在に伝わる『孔子家語』は、王粛が再発見したものに注釈を加えたと称する44篇のものである。

現存する『孔子家語』には前漢孔安国が撰した書に、その孫の孔衍が後序を補したものと記されているが、南宋から本格化した考証により、礼制で対立していた鄭玄派を論難するために王粛が偽作した書物とされることが多い。

ただし、その本文については『春秋左氏伝』『礼記』『説苑』『史記』など出典が現代まで伝わるものが多いため、その他の、現存する他書には見出せない文についても散逸した文献から採った可能性が高く、この書が王粛の偽撰であったとしても、孔門の説話集としては価値があると言えよう。

関連文献

  • 『家語疏証』6巻、・孫志祖撰
  • 『家語疏証』10巻、清・陳士珂撰
  • 『家語証偽』11巻、清・范家相撰
主な現代語訳

新出文献

1970年代に出土した定州漢墓竹簡『儒家者言』や双古堆漢簡木牘に、『孔子家語』と重なる内容が発見されたことから、王粛偽作説の見直しが行われるようになった[1]

関連項目

  • 香蘭女学校 - 『孔子家語』六本の「芝蘭の交わり」の節から校名が付けられた[2]。芝蘭は霊芝と蕑(ふじばかま、)のことであり、めでたい草と香りの良い草を意味し、優れた物や人の喩え[2]
  • 孔叢子
  • 疑古

脚注

  1. ^ 矢田尚子「『説苑』『孔子家語』に見える「孔子祭魚」説話について」『中国研究集刊』第60号、大阪大学中国学会、2015年。doi:10.18910/58666https://doi.org/10.18910/58666 96頁。
  2. ^ a b 校名の由来 香蘭女学校

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「孔子家語」の関連用語

1
芝蘭の化 デジタル大辞泉
100% |||||


3
習慣は自然の如し デジタル大辞泉
100% |||||

4
人至って賢ければ友なし デジタル大辞泉
94% |||||


6
五虫 デジタル大辞泉
72% |||||


8
伏見版 デジタル大辞泉
72% |||||

9
喪家の狗 デジタル大辞泉
72% |||||

10
四鳥の別れ デジタル大辞泉
72% |||||

孔子家語のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



孔子家語のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの孔子家語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS