夏川大二郎の意見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 08:31 UTC 版)
さらにその翌週、3月5日の同欄に俳優の夏川大二郎が東野への賛意を寄せた。夏川は東野の意見に加え、アテレコは俳優演技の分野に入るものではなく、視聴者に矛盾を感じさせずに翻訳したり、うまく口を合わせるといった特殊な技術であり、そこに演技の創造性はなく、個性や性格を出せるものではないとし、現状ではたまたま俳優の中からアテレコの技術者が選ばれているに過ぎず、「落語家でもアナウンサーでも、観光案内係でも、声を使う職業の人の中から選ばれてもよいことだ」と述べている。東野が述べたアテレコの危険性については、成熟した俳優には危険性は少ないと思うが、若い俳優にとってはアテレコは演技の勉強になるどころか、「むしろマイナスになる恐るべき麻薬的作用をなすもの」だから、特殊な技術に対するビジネスとして割り切って取り組むべきだと論じた。 なお、夏川は東京放送劇団において講師を務めた女優・夏川静江の実弟である。 永井一郎は「この後、何回かこの論争は続いたと記憶している」と述べているが、具体的な資料は挙げていない。
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