夏姫の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 05:04 UTC 版)
古くは『詩経』が「淫なるか夏姫」と謡っている。『列女伝』は「そのすがたかたちは美しいこと比類なく、男性を籠絡する手管を持っていた」とし、「このような人は閨のことばかり考えて誠実さがなく、色にふけって命を落とすことを知らない」といって非難している。『春秋左伝正義』は「子蛮や御叔は自ら短命で死んだのみで、ふたつの事を夏姫の罪とする理由はない」と擁護している。山崎純一は「劉向は、この巫臣の復讐譚をきりすてて譚を構成し、賢者巫臣を楚の叛逆者たらしめず、痴愛の女の魔性に、ついに悲劇にひきずりこまれた、不運の人として描ききったのである」と書き、『列女伝』の記述の恣意性を指摘している。宮城谷昌光は「巫臣を夏姫に遭わせたのは天であり、天が夏姫の心の清純さを哀れんだとしかいいようがない」と同情を示している。
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