あまりんとは? わかりやすく解説

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あまりん

(埼園い1号 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/07 00:15 UTC 版)

あまりんは、日本埼玉県イチゴの愛称、商標名。品種名としては「埼園い3号(さいえんい3ごう)」となる[1][2]

かおりん(品種名:「埼園い1号(さいえんい1ごう)」)についても、本項で述べる。

概要

どちらも2016年に埼玉県農業技術研究センターで育成された[1]

あまりんの種子親はやよいひめ群馬県育成品種)、花粉親はふくはる香(福島県育成品種)、かおりんの種子親はふくあや香(福島県育成品種)、花粉親はゆめのか愛知県育成品種)である[1][2]

2023年に日本野菜ソムリエ協会の主催で開催された「第1回全国いちご選手権」において、あまりんは最高金賞を受賞した[1]

埼玉県外や家庭菜園での栽培は許可されていない(2023年時点)[1]

開発経緯

埼玉県は昭和40年代には日本1位のイチゴ生産量を誇っていた[2]。埼玉県で栽培される主力イチゴ品種はダナー、宝交早生女峰とちおとめと変遷してきたが、いずれも埼玉県外の育成品種であった[2]。この間も、埼玉県育成品種として彩のかおりを2001年に発表しているが、生産者間での品質格差や収量差が大きく、作付け面積を増やすことには至らなかった[2]

また、これまでの埼玉県産イチゴは市場出荷が中心であったが、消費者ニーズの多様化と大都市近郊の立地条件を生かした観光摘み取り園や庭先直売形態の比率が増えてきている[2]。観光摘み取り園などでは紅ほっぺやよいひめといった品種の人気も高いが、これらも埼玉県外での育成品種であり、集客力向上につながるような食味が良く、果形等の果実外観が優れる品種の育成の要望が強くなっていった[2]

そこで、観光摘み取りや直売に対応可能で、高糖度であり果実外観(果形、果皮色、光沢)などが良い形質の品種を目標として2007年から交雑と選抜を行った末に産まれたのが、「埼園い1号」、「埼園い3号」が生まれた[2]

名称

あまりん、かおりんの名称は埼玉県秩父市出身の落語家林家たい平によるもの[1]。林家たい平はあまりん、かおりんのイメージイラストも描いている[1]

イラストは、埼玉県と承認を受けた県内の生産者のみが使用できる[1]

特徴

あまりん
  • 糖度は高く、酸度は控え目[1]
  • 大きさは埼玉県で栽培される他の品種のイチゴと同等[1]
かおりん
  • 糖度が高く、酸度もあるため、食べた時にイチゴの味の濃さを感じる[1]
  • 香りが豊か[1]
  • 大きさは少し小さめ[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 県オリジナルいちご品種「あまりん」「かおりん」”. 埼玉県 (2023年12月28日). 2024年1月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h 尾田秀樹、内田裕也、小林延子「イチゴ新品種「埼園い1号」および「埼園い3号」の育成」(PDF)『埼玉県農業技術研究センター研究報告』第17巻、埼玉県農林総合研究センター、2018年、7-13頁、ISSN 24322520 



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