べにたま
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 15:04 UTC 版)
べにたま | |
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べにたまの果肉表面と断面
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属 | オランダイチゴ属 Fragaria |
種 | オランダイチゴ F. × ananassa |
交配 | あまりん×かおり野 |
開発 | 埼玉県農業技術研究センター |
「べにたま」は、埼玉県が開発したイチゴ品種。埼玉県農業技術研究センターが2021年に育成し、2023年12月から本格生産を始めている[1]。
開発
埼玉県の育成品種「あまりん」に三重県の品種「かおり野」を交配して育成された品種である[1][2]。
埼玉県では先行して、同県独自のイチゴ品種「あまりん」「かおりん」を開発していたが、これらは市場への出荷というよりも、観光農園などでの直売が中心だった[1]。また、埼玉県産イチゴの主力品種であるとちおとめと比較して、収穫開始時期があまりんは2週間程度、かおりんは2週間から1か月程度遅く、収穫量も多収量の品種に比べて3分の2程度にとどまることから、早生性・収量性に優れた品種の開発が求められた。そこで、これらの要求を満たす一般市場向け品種の育成に2012年より着手し[3]、2021年に「いちご彩6号」の名で育成された。「べにたま」の名称で品種登録が行われ、2021年9月16日付『官報』で出願公表された[4]。
加須市北川辺地域で試験栽培が行われた結果、北川辺では「べにたま」の人気が高まり、2023年時点ではこの地域のイチゴ農家9軒のうち8軒が「べにたま」を主力に切り替えている[5]。2025年時点では加須市北川辺地域のほか、吉見町、川島町、久喜市菖蒲地区、志木市で栽培が行われている[3]。
名称
名称は、埼玉県の公式SNSなどで埼玉県民、イチゴ生産者、職員から募集を行い、集まった378件の中から選出されたもの[2]で、イチゴの色から「紅」、埼玉や丸い果実のイメージから「玉」の文字の2文字を合わせて「べにたま」となった[2]。
特徴
甘み、酸味、香りのバランスが良い[1]。果肉がしっかりしていることから輸送にも適し、埼玉県内外に広く流通が可能な品種となっており[1][5]、11月下旬から5月ごろまで流通している[3]。
味や形状も安定していて、ばらつきが少ない[5]。比較的大きめな粒が多い[5]。また、果肉は真っ白であるのも特徴[3]。
早生性で、一般的なイチゴの品種と比べて成育は早いが、その分、肥料が必要であり、水を与える時間も長くなる[2]。
賞歴
2023年に日本野菜ソムリエ協会が開催した「クリスマスいちご選手権」では、日本各地からエントリーされた34品のクリスマスいちごのうち、加須市の「べにたま」が1位を獲得した[6]。
脚注
- ^ a b c d e 「埼玉発イチゴ新品種「べにたま」、23年末から本格生産へ」『日本経済新聞』2022年1月13日。2025年1月11日閲覧。
- ^ a b c d “埼玉県オリジナルのいちご「べにたま」の生産地に行ってきました。”. ベルク (2023年2月6日). 2025年1月11日閲覧。
- ^ a b c d “県オリジナルいちご新品種「べにたま」”. 埼玉県農林部生産振興課 総務・野菜担当 (2025年2月22日). 2025年4月20日閲覧。
- ^ “埼玉県育成のいちご新品種「べにたま」が品種登録の出願公表になりました。”. 埼玉県 (2021年9月17日). 2025年1月11日閲覧。
- ^ a b c d 「「すごいイチゴ」「すごくおいしい」農家もびっくり 大きくて甘い新品種「べにたま」 限られた店で購入可」『埼玉新聞』2023年1月23日。2025年1月11日閲覧。
- ^ 『野菜ソムリエが選んだ、おいしい「クリスマスいちご」No.1が決定!第1回全国いちご選手権に続き、埼玉県産の『いちご』が最高金賞を受賞!』(プレスリリース)日本野菜ソムリエ協会、2023年12月20日 。2025年1月11日閲覧。
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