垂直測定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 03:04 UTC 版)
上記の水平測定は、目標の山が見える方角に基づいた山座同定であるが、観測点と目標の山を結ぶ方角上に複数の山が連なっている場合、水平測定のみでの山座同定はできないため、垂直測定を行う必要が生じる。垂直測定の基本的な方法は、地形図上に観測点と目標の山を結ぶ線を引き、等高線を読みとってその線に沿った断面図を作成し、観測点と目標の山の間を遮蔽する山がないかを調べるものである。 観測点と目標の山の間が比較的短い場合は上記の方法によることで足りるが、長い距離になると、地球の丸みによる「沈み込み」や大気の影響による「浮き上がり」「気差」を考慮に入れなければならない。ここで、厳密に垂直測定を行う際に重要な概念となるのが「見かけの高さ」である。「見かけの高さ」とは任意に設定した基準距離における、沈み込みと気差の影響を考慮して算定した便宜上の標高数値を表したものであり、遠距離の山座同定を行う上での基礎的概念だと言える。
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