在外公館の名称の「ヴ」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 05:47 UTC 版)
文部科学省は、「ヴ」表記は例外的に、あくまで原語に近い発音を表記する上での許容である、という態度なのに対して、外務省では地名などで積極的に使用するともいえる原則をたてている。 外務省では、国名と地名の表記について「在外公館の置かれている国の名及び都市の名は出来る限り現地の発音に近い標記とする」という原則を採用していて、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(在外公館設置法)の別表1で定められる在外公館の正式名称は、この原則に従って定められているため、過去には正式名称に「ヴ」を含む在外公館が存在した(例:ヴィェトナム社会主義共和国)。 しかし、その後名称を再変更したりしたため、2013年1月時点で正式名称の表記に「ヴ」を含む日本の在外公館は存在しない。 名称の再変更の根拠は、上記原則の但し書き「ただし、我が国において慣用として相当程度定着している表記があると認められた場合にはその表記による」に基づく。 このような行政組織の名称の短期間での変更の繰り返しには、法令の改正が伴い、メディアでは正式名称を使用すべき状況も生じるため、短期間で名称の変更を繰り返す行為は混乱を拡大しうる。 2019年の在外公館設置法改正により、「ヴ」を使用しているセントクリストファー・ネーヴィスとカーボヴェルデをそれぞれ「セントクリストファー・ネービス」と「カーボベルデ」に変更し、「ヴ」は使用されないこととなった。
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