和合由依
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/08 13:48 UTC 版)
わごう ゆい 和合 由依 | |||||
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生年月日 | 2008年1月10日(17歳) | ||||
出身地 | 東京都 | ||||
職業 | 俳優 | ||||
ジャンル | コマーシャル、テレビドラマ | ||||
活動期間 | 2021年 - | ||||
公式サイト | 和合由依 (@yui_wago) - Instagram | ||||
主な作品 | |||||
『片翼の小さな飛行機』 『パーセント』 | |||||
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和合 由依(わごう ゆい、2008年〈平成20年〉1月10日[1] - )は、日本の女優。2021年(令和3年)、東京パラリンピック開会式の「片翼の小さな飛行機」で主役を務め、注目を集める[2]。2024年(令和6年)、NHKドラマ『パーセント』で女優としてデビュー[3]。
略歴
東京都出身[4]。先天性の羊膜索症候群と関節拘縮症により、生来より下半身と左手に障害を持ち、普段は電動車いすで生活している[4][5]。
母からの勧めを受けて[5]、2021年(令和3年)開催の東京パラリンピック開会式の「片翼の小さな飛行機」で、演技経験皆無ながらオーディションに参加。5000人以上の応募者の中から主役に選抜される[4]。開会式での「片翼の小さな飛行機」での演技が評価されたことで、2021年(令和3年)に、毎日新聞社による毎日スポーツ人賞(文化賞)を受賞する[6]。また、この開会式を通じて、演技や表現の楽しさを知ることとなる[7]。
同2021年、東京パラリンピックに関連するCM『TOKYO 2020 #ARIGATO』でCMデビュー[8]。それまでは台詞の無い芝居だけであったが、「台詞のある役に挑戦したい」との思いにいたり、NHK土曜ドラマのオーディションに挑む[7]。2024年(令和6年)、ドラマ『パーセント』で、女優としてデビューする[3]。
映画鑑賞が趣味の一つであり[1]、2022年(令和4年)4月より、毎日新聞社の映画総合サイト「ひとシネマ」の執筆陣に加わり、最年少ライターとしても活動している[1]。
人物
東京パラリンピック開会式での起用について、面接を担当した演出家のウォーリー木下は、「表現に貪欲で、純粋さと大人っぽさがある。彼女なら、大役を務めてもらえると思った[9]」「愛らしい表情や強いまなざしで、審査員の満場一致で大役を任せることを決めた[10]」と語っている。開会式での実際の演技について、木下は「一度見たら忘れない表情をする。素晴らしい役者さんだと思う」と評価している[2]。作家の市川沙央は「和合由依さんの才能が認知される機会となった[11]」、国際パラリンピック委員会の広報部長クレイグ・スペンスは「新しいスターが生まれた。日本の人々の心を捉えたと思う。私も恥ずかしいくらい泣いた[12]」と称賛しており、「ハンディキャップを持ちながらも、明るく爽やかな表情や前向きなキャラクターで元気を与えてくれる存在[10]」との声も上がっている。
ドラマ『パーセント』では、プロデューサーである南野彩子はオーディションを振り返って、「(応募者の中で)一段とフレッシュな輝きを放っていた[13]」「オーディション開始5秒、自己紹介からすぐに引き込まれ、『なんて太陽みたいにキラキラした子なんだ…!』とまぶしかった[13]」「ポジティブでお芝居を心から楽しんでいる空気感がすごくて[13]」「朝ドラのヒロインのようなキラキラとした原石感が凄かった[14]」、制作統括の櫻井賢は「圧倒的な力強さがありました」「センスと吸収力が抜群で。『すごい人に出会ってしまった』という思いです[15]」と語っている。その演技力について、共演者(主演)の伊藤万理華は「未知の世界への好奇心と純粋な喜びを反映していて[16]」「彼女の姿勢は、私が初めて演技に触れ、映像の世界にときめいた時の感覚を思い出させてくれました[16]」と語っており、他に「圧倒的な存在感と、繊細に変化する表情に魅せられる[17]」との声も寄せられている。
出演
テレビドラマ
CM
舞台
- TRAIN TRAIN TRAIN(2025年予定)[20]
脚注
- ^ a b c 『映画バーティカル・サイト「ひとシネマ」執筆陣に和合由衣さん(東京パラ開会式で「片翼の小さな飛行機」)』(プレスリリース)毎日新聞社、2022年5月2日 。2025年3月7日閲覧。
- ^ a b 「「東京パラの風 日本中に」開会式演出の木下さん 障害者の表現 自分事として」『神戸新聞』神戸新聞社、2021年9月17日、18面。
- ^ a b c “和合由依のプロフィール”. ザテレビジョン. KADOKAWA. 2025年3月7日閲覧。
- ^ a b c 『品川区パラスポーツ啓発イベント「Challenge & Move〜多様性の輪を広げよう〜」をオンライン生配信』(プレスリリース)品川区、2021年12月1日 。2025年3月7日閲覧。
- ^ a b 神谷円香「TOKYO2020→21 希望と不安 東京に交錯 パラ開幕 声援ない「国立」心一つに 自分と飛行機を重ね 主役・13歳和合さん」『中日新聞』中日新聞社、2021年8月25日、朝刊、25面。
- ^ 「毎日スポーツ人賞 毎日スポーツ人賞2021」『毎日新聞』毎日新聞社、2021年12月2日、東京朝刊、18面。
- ^ a b “和合由依、NHK「パーセント」でセリフのある役に挑戦 東京パラ開会式で初演技「『楽しい』というのが一番にあることに気づきました」”. サンスポ. 産業経済新聞社. p. 1 (2024年5月10日). 2025年3月7日閲覧。
- ^ a b “和合由依さん 夢の「表現者」へCMデビュー、東京五輪パラ従事者に「ありがとう」”. スポニチアネックス. スポーツニッポン新聞社 (2021年12月11日). 2025年3月7日閲覧。
- ^ 野村周平「13歳、飛び立つ飛行機を表現 東京パラリンピック開幕」『朝日新聞』朝日新聞社、2021年8月25日、東京朝刊、23面。
- ^ a b “和合由依さんに広告業界熱視線、パラ開会式 車いすで「片翼の小さな飛行機」主人公熱演”. スポニチアネックス (2021年8月28日). 2025年3月7日閲覧。
- ^ 市川沙央「芥川賞作家・市川沙央さんが考えるパラリンピック パリ・パラリンピック開幕まで5日」『朝日新聞』2024年8月23日、東京朝刊、14面。
- ^ 「IPC広報部長 開会式での13歳和合さんを称賛」『デイリースポーツ』神戸新聞社、2021年8月26日、8面。
- ^ a b c NHK広報局 (2024年5月25日). ““できない”言い訳はしない 主演・伊藤万理華と障害のある俳優たちと共に作りあげた土曜ドラマ「パーセント」の舞台裏”. note. ピースオブケイク. 2025年3月7日閲覧。
- ^ “NHKドラマ「パーセント」(3)和合由依 朝ドラヒロイン級のキラキラ原石”. スポニチアネックス (2024年5月16日). 2025年3月7日閲覧。
- ^ 佐野華英 (2024年5月25日). “「嘘のつけない女優」伊藤万理華と、初演技なのに「圧倒的な存在感」和合由依“バリアフリードラマ”『パーセント』メインキャストの「唯一無二の魅力」”. まいどなニュース. 神戸新聞社他. 2025年3月7日閲覧。
- ^ a b “伊藤万理華が「パーセント」で共演の和合由依の姿を見て感じたこと――「演技へのときめきを思い出した」”. TVガイドWeb. 東京ニュース通信社 (2024年4月4日). 2025年3月7日閲覧。
- ^ 佐野華英 (2024年6月1日). “『パーセント』が切り取ったあまりに尊い“物語”との出会い 誰もが“壁”と向き合うために”. リアルサウンド. blueprint. p. 1. 2025年3月7日閲覧。
- ^ “夜ドラ「バニラな毎日」新たな出演者のお知らせ”. 日本放送協会 (2025年1月6日). 2025年3月7日閲覧。
- ^ “「人権週間」のCM撮影後にインタビュー”. 広報東京都. 東京都 (2022年12月3日). 2025年3月7日閲覧。
- ^ 『東京2020パラリンピック開会式のレガシーから生まれる、新たな冒険譚が2025年に! TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム「TRAIN TRAIN TRAIN」開催決定 本年11月上旬、出演者オーディションの詳細発表!』(プレスリリース)東京都、2024年9月22日 。2025年3月7日閲覧。
外部リンク
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