古細菌におけるプロテアソーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 10:04 UTC 版)
「プロテアソーム」の記事における「古細菌におけるプロテアソーム」の解説
現在調べられている全ての古細菌はプロテアソームを持つ。最初に構造が決定されたプロテアソームは、真核生物のものではなく、古細菌T. acidopilumのものであった。真核生物と同様、タンパク質分解を担っている。ユビキチンシステムの遺伝子も一部の古細菌から見出されているが、実態は不明である。 大まかな20Sプロテアソームの構造は真核生物型とほぼ同一である。ただしサブユニット構造ははるかに単純で、α分子ホモ7量体から構成されるαリングとβ分子ホモ7量体から構成されるβリングがαββαの4層に重なった構造をしている。また、26SプロテアソームはRpnを持たず、Rpt6分子よりなる蓋部を備えたTαββαTの様な構造をとることが明らかになっている。 なお、真正細菌ではアクチノマイセス目が古細菌のものに似たプロテアソームを有している。アクチノマイセス目は真正細菌のタンパク質分解システムも同時に備えており、なぜ真正細菌の中でアクチノマイセス目のみがプロテアソームを持っているのかは不明である。ただし、結核菌においては病原性に関与することが示されている。
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