古細菌のセンサリーロドプシン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/18 20:49 UTC 版)
「センサリーロドプシン」の記事における「古細菌のセンサリーロドプシン」の解説
センサリーロドプシンの中で発見されてからの歴史が最も長く、広く研究されているのがHalobacterium salinarumやNatronomonas pharaonisのよう高度好塩菌の持つ古細菌型のセンサリーロドプシンである。 その中で最もよく知られているのがセンサリーロドプシンI(sensory rhodopsin I)とセンサリーロドプシンII(sensory rhodopsin II、フォボロドプシン)の二つである。それぞれ入射光に対する細胞の遊泳パターン(走光性)を制御するシグナル伝達を行う。特に前者はオレンジの光に向って細胞が移動する正の走光性を発現する信号を、後者は青緑光から細胞が逃げる負の走光性をもたらす信号を別のタンパク質へと伝達する。これらのセンサリーロドプシンからの信号を受け取ると考えられているのがトランスデューサータンパク質(transducer protein)であり、センサリーロドプシンI、IIともに固有のトランスデューサー(HtrI、HtrII)を持つ。またセンサリーロドプシンIについてはオレンジ光によって活性化状態になったときに、更に別の紫外光を吸収することで、逆に負の走光性をもたらす信号伝達を行うことが知られている。
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