反復函数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/28 09:19 UTC 版)
ある集合 X の自己準同型 f として f : X → X {\displaystyle f:X\to X} が与えられたとき、X 内のある点 x が周期点であるとは、 f n ( x ) = x {\displaystyle \ f_{n}(x)=x} となる n が存在することを言う。ここで f n {\displaystyle f_{n}} は f の n 回目の反復を表す。この式を満たす最小の n は、点 x の素周期(prime period)あるいは最小周期(least period)と呼ばれる。X 内のすべての点が同一の周期 n を持つ周期点であるなら、f は周期 n で周期的と呼ばれる。 異なる n と m で f n ( x ) = f m ( x ) {\displaystyle f_{n}(x)=f_{m}(x)} を満たすものが存在するとき、x は前周期点(preperiodic point)と呼ばれる。すべての周期点は前周期的である。 f はある微分可能多様体の微分同相写像であり、したがって導函数 f n ′ {\displaystyle f_{n}^{\prime }} が定義されるものとする。このときある周期点は | f n ′ | ≠ 1 {\displaystyle |f_{n}^{\prime }|\neq 1} を満たすなら双曲的(hyperbolic)と呼ばれ、 | f n ′ | < 1 {\displaystyle |f_{n}^{\prime }|<1} を満たすなら吸引的(attractive)、 | f n ′ | > 1 {\displaystyle |f_{n}^{\prime }|>1} を満たすなら反発的(repelling)と呼ばれる。周期点あるいは不動点の安定多様体の次元がゼロであるなら、その点は湧点(source)と呼ばれる。不安定多様体の次元がゼロであるなら、その点は沈点(sink)と呼ばれる。いずれの多様体の次元もゼロでないなら、その点は鞍点(saddle)と呼ばれる。
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