危険分散のための複製事業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 01:55 UTC 版)
「宮内庁書陵部」の複製制作に代表される。宮内庁書陵部には、代々皇室に伝わった貴重な資料が所蔵されており、その数は約39万点にも及ぶ。宮内庁のおこなっている重要な事業のひとつがその古典籍の複製事業である。そのきっかけは大正12年(1923)に起こった関東大震災である。この震災では多くの古典籍が灰燼に帰したが、懸命な防火活動によりかろうじて書陵部の古典籍は無事であった。しかしこのことを教訓として、万が一のときにこれら貴重な古典籍類を後世へ伝える手段として精巧な複製品を制作し、日本全国で保管することにより“危険分散”しようという目的がこの事業である。この事業は昭和6年(1931)の「看聞日記」複製から始まり、現在も継続されている。
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