単為生殖と染色体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 18:28 UTC 版)
単為生殖は、接合なしに新個体が作られるので、雌側(母体)の遺伝子のみを受け継ぐことになる。また、接合を前提とした生殖細胞であれば、当然ながら染色体は単相であり、接合によって複相になるはずである。つまり、卵がそのまま発生を行えば、他の個体は複相であるのに、単相の個体が生じることになる。普段から単為生殖を行っている生物では、そのため、卵など減数分裂で作られるべき生殖細胞を、減数分裂抜きで作っている場合や、減数分裂を起こした核が、ふたたび融合することで複相にもどる場合などがある。後者の場合、遺伝子の組み合わせの変更が行なわれているので、親と全く同じ個体にはならず(クローンではない)、クローン個体と近親交配を行ったのと同じ結果になる。 異種間の雑種や、異数性などで染色体数が奇数になった場合に、減数分裂が行えなくなる。その場合に、減数分裂を行なわずにその細胞が発生を始めるような単為生殖が見られる場合がある。
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