単なる「寸法」の意味での「法量」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 21:14 UTC 版)
「法量」の記事における「単なる「寸法」の意味での「法量」」の解説
仏像の「大きさ」という意味での「法量」の用例は、1548年の『運歩色葉集』に遡ることができるが、「法量」という言葉自体は、これと同時期の『京大ニ十冊本毛詩抄』においても、「法量もない」(=限度がない)という意味に用いられている。そして、これに先立つ応永27年(1420年)の奥書を有する『法量物』(群書類従所収)と題する文献には、弓矢を用いた射的での的、的場などの「各種寸法」が記載されている。 法量物一 大的事。的の勢五尺二寸。的と串との間三方八寸。下六寸。的場の遠さ。弓杖三十三に打て三十二に可立。横串七尺六寸。内のり六尺八寸。立串土より上六尺六寸。串のふとさ口二寸。的の繪。小なまこ二尺七寸。繪三寸五分。二寸五分。三寸。せびのながさ二寸五分。 — 塙保己一、『群書類従』第四百十五 武家部十六 弓馬一 室町時代、単に定まった量を意味する言葉として、「方量」があり、これは「法量」とも書かれ、「ホウリヤウ」と仮名書きされた(時代別国語辞典)。日本国語辞典(第2版)は、(1)分量を意味する「方量」(はうりょう)、(2a)仏像の寸法等を意味する「法量」(ほふりょう)、(2b)程度を意味する「法量」(はふりょう)を区別するが、時代別国語辞典(室町時代篇)は、(1)と(2b)を「ほうりやう」として、同一の項目で扱う。
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