医療サービスの需要と供給
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 03:17 UTC 版)
「医療経済学」の記事における「医療サービスの需要と供給」の解説
「ユニバーサルヘルスケア」も参照 医療サービスは、次のような特性を持つ。 その需要は、人間の健康と生命にかかわるものであり、すべての人にとってきわめて必需性の高いものである。 個人にとって疾病や傷害の発生、治療の効果、医療費の額などは予測不可能なものであり、不確実性を含有している。 人の健康や生命の価値は金銭に換算しがたく、医療サービスはきわめて非同質的なものであり、それに対する価格は確定しがたい。 以上のような特性から、このような医療サービスに対する需要の充足の問題を、完全に個人の自己責任に委ねておく場合には、個人の生活は常に不安定であり、特に低所得者は生活の保障を得ることが難しい。 社会保障が個人の生活の不安を除去ないし緩和することによって個人の生活を保障することを目的としている以上、医療がその対象となるのは当然である。社会保障の対象としては、この他に、失業や老齢などが挙げられるが、医療が最も大きな比重を占めている。 医療に関する社会保障の方式としては、個人に対する医療費の補助(医療費控除)、一般税収を原資とした公費負担医療による医療サービスの提供、社会保険などの医療保険制度などがある。
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