劉宗彝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/23 14:16 UTC 版)
| 劉宗彝(劉宗彜) | |
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『満洲紳士録 第三版』(1940年)
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| プロフィール | |
| 出生: | 1882年(光緖8年)7月[1] |
| 死去: | 没年不明(1945年2月時点では存命) |
| 出身地: | |
| 職業: | 官僚 |
| 各種表記 | |
| 繁体字: | 劉宗彝(劉宗彜) |
| 簡体字: | 刘宗彝(刘宗彜) |
| 拼音: | Liú Zōngyí |
| ラテン字: | Liu Tsung-i |
| 和名表記: | りゅう そうい |
| 発音転記: | リウ・ゾンイー |
劉 宗彝または劉 宗彜(りゅう そうい、1882年〈光緒8年〉7月 – 没年不明)は、清末民初の官僚。清・北京政府で官歴を積み、中国民国臨時政府や南京国民政府(汪兆銘政権)華北政務委員会では河北省公署や北京特別市公署で秘書長をつとめた。
事績
清朝の挙人で、内閣中書法部員外郎をつとめた[1]。中華民国成立後の1913年(民国2年)3月20日、劉宗彝は直隷省総務処民政科長に任命された。1916年(民国5年)6月14日、禁衛軍少大夫の位を授与され、1918年(民国7年)3月28日には財政部簡任職として存記[注 1]された。1922年(民国11年)9月27日以降、農商部秘書、内務部秘書、京都市自治籌備処副処長、税務処憲政実施委員会委員を歴任した[2][3][注 2]。
1924年(民国13年)11月19日、劉宗彝は農商部秘書を辞職した[3]。その後は浙江軍部秘書長、淞滬警察顧問、北京燕冀中学校長、天津公安局・工務局秘書主任[注 3]、などを歴任した[1]。
王克敏が中国民国臨時政府を樹立すると、劉宗彝もこれに参加した。1938年(民国27年)4月1日、河北省公署(省長:高凌霨)参事に任命される[4]。翌1939年(民国28年)3月9日に呉賛周が河北省長代理(後に署理)になると、同月14日に劉が河北省公署秘書長へ昇進して[5]、呉の政務を補佐することになった。
中華民国臨時政府が汪兆銘政権に合流して華北政務委員会になっても、劉宗彝は河北省公署秘書長代理に重任された。1943年(民国32年)2月、劉宗彝は河北省公署秘書長代理を退いている[6]。次いで北京特別市公署(市長代理:劉玉書)へ移り、ここでも秘書長代理に任命された[7][注 4]。1945年(民国34年)2月、劉玉書が北京特別市市長代理を辞任したことに伴い、劉宗彝も北京特別市政府秘書長代理を辞任した[8]。
その後の劉宗彝の動向は不詳となっている。なお、劉が漢奸として摘発されたとの情報はない。
脚注
注釈
- ^ 将来的な官吏任用対象者として公的に登録されることを意味する。
- ^ 『政府公報』(北京)における人名表記は、「劉宗彝」と「劉宗彜」とで2種類の表記が混在しており、一定していない。ただし、この2字は異体字のため、どちらかが誤りとまでは言えない。
- ^ 当時、劉玉書が公安局と工務局の局長を兼任しており、劉宗彝はこの時期からすでに劉玉書の補佐をつとめていたと見られる。
- ^ 劉ほか編(1995)、1139頁では社会局局長を兼任した、としているが誤り。社会局局長には、劉宗紀が就任している(華北政務委員会令、会字第918号、民国32年2月22日〈『華北政務委員会公報』第191・192期合刊、民国32年2月28日、本会13頁〉により、劉宗彝と劉宗紀は別人と判明している)。劉宗紀は劉宗彝と同じく河北河間の出身だが(『華北商工』創刊号、1943年5月、1頁。祝辞の末尾で「河間劉宗紀」と署名している)、両者の関係性については不明。
出典
- ^ a b c d 満蒙資料協会編(1940)、1809頁。
- ^ 中華民国政府官職資料庫「姓名:劉宗彝」
- ^ a b 中華民国政府官職資料庫「姓名:劉宗彜」
- ^ 臨時政府令、令字第165号、民国27年4月1日(『政府公報』〈臨時政府1937年-1940年〉第11号、、民国27年4月4日、2頁)
- ^ 臨時政府令、令字第339号、民国28年3月14日(『政府公報』〈臨時政府1937年-1940年〉第65号、民国28年3月16日、2頁)
- ^ 劉ほか編(1995)、1128頁。
- ^ 華北政務委員会令、会字第914号、民国32年2月22日(『華北政務委員会公報』第191・192期合刊、民国32年2月28日、本会12頁)。
- ^ 華北政務委員会令、任字第25号、民国34年2月24日(『華北政務委員会公報』第337・338期合刊、民国34年3月9日、2頁)。
参考文献
- 満蒙資料協会編『中国紳士録 第2版』満蒙資料協会、1942年。
- 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1。
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