創造性の育成塾とは? わかりやすく解説

創造性の育成塾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/17 18:47 UTC 版)

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創造性の育成塾とは、「創造性豊かな中学生の育成」を目的とした、日本全国の中学2年生を対象に毎年行われる夏季合宿である。

概要

2006年7月、元文部大臣兼科学技術庁長官 有馬朗人の提唱により、創造性の育成塾の前身である「関本・有馬塾」が開塾。山梨県富士吉田市にある、人材開発センター富士研修所で初の夏季合宿を行った。

「子どもたちに、物理や科学の講義、学習、実験を通して科学の面白さを体感してもらい、「創造性」、「自ら考える力」を身につけてもらうこと、また、第一人者と触れ合う経験を学問のみならず、考え方、人格形成にもいかしてもらうこと」を狙いとしている。

沿革

2006年度 「関本・有馬塾」では、江崎玲於奈(ノーベル物理学賞)、小柴昌俊(ノーベル物理学賞)、米村でんじろう(サイエンスプロデューサー)、関本忠弘(IEEE賞)氏ら、24人の講師陣による、計41時限の夏季合宿が、7月31日から8月11日までの12日間にわたって開催された。

2007年度からは、「創造性の育成塾」に名を改め、白川英樹(ノーベル化学賞)、李遠哲(ノーベル化学賞)、山崎直子(宇宙飛行士)、張富士夫(トヨタ自動車会長)氏ら、30人の講師陣による、計45時限の夏季合宿が、8月3日から8月11日までの9日間にわたって開催された。

塾生の選抜方法

関本・有馬塾の塾生募集においては、一般公募は行われず、日本全国の教育機関を通じ、塾生40人の選抜が行われた。 選抜条件は、「理科好きな生徒であること」であった。

創造性の育成塾、すなわち第二回から、塾生40人の一般公募を行うようになり、中学2年生であれば、公式ホームページを通じて応募が可能となった。応募者には、選択課題への回答が義務づけられた。

選択課題

きぼう(NASDA)

創造性の育成塾の応募に際し、与えられた選択課題は次の5題である。

  • 」についての研究には、雨の降り方、降水量、雨滴の大きさ、pH酸性雨など、さまざまなテーマが考えられます。あなたなら、どのような研究をしますか。あなたが独自に考えた観測装置や観測方法と、観測計画について説明してください。
  • 原子分子などの小さな粒子でもよく見える性能を持った超高倍率顕微鏡ができたとします。あなたは、超高性能なこの顕微鏡を使って、どんな観察計画を立てますか。
  • 身のまわりには紙やプラスチックなどいろいろな素材があり、それぞれの特徴をいかして使われています。軽いもの、加工しやすいもの、丈夫なもの、熱に強いものなど、さまざまな特徴や機能があります。将来、どのような機能を持った素材が開発されるとよいでしょうか。その特徴と活用方法について、あなたのアイデアをまとめてください。
  • 私たちはふだんいろいろな電池を使っています。あなたがさらに高性能の電池を開発したとしたら、その電池を使ってどんな器具をどのように利用しますか。電池の特徴と活用方法について、あなたのアイデアをまとめてください。

講師と講義内容

2007年度

2006年度

その他

2007年6月、「将来を担う知的リーダーを育成して行くためには多方面の支援が必要」との観点から、TBSシニアコメンテイター 川戸惠子を幹事とする総勢40名からなる「創造性の育成塾 女性サポーターグループ」が結成された。主な活動内容は、子供たちが理科(技術、物作り)を好きになる環境づくり、塾の発展のための活動、塾生の激励などである。

サポーターグループ以外にも、看護士や教員などが、ボランティアとして参加している。主に、実験におけるケガの防止、学習アドバイス、塾生の健康管理、緊急時のケアなどを行い、塾にとって無くてはならない存在になっている。

関連項目

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