剰余票の取り扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 14:43 UTC 版)
主要記事:単記移譲式投票の集計 ヘアよる方法は、当選者の暫定得票から基数を超えた分だけランダムに移譲する票を選ぶものであったが、投票結果が投票者の意思にかかわらない偶然性に左右されている点が批判されてきた。グレゴリー方式は、偶然性を完全に排除した方法の一つで、アイルランド上院の選挙において採用されている。この方法は、票の重みが定義され、票が移譲される際に (剰余/振り分ける票全体) がかけられ更新される。当選決定者から振り分ける票は、直近に他の候補から移譲された票すべてである。当選決定者から振り分ける票を暫定得票全体に拡大し修正した方法に、オーストラリアの上院で用いられている包括グレゴリ-方式と呼ばれるものが知られている。。これらの方法では、勝者に対しては票の移譲が行われないことから、勝者を認定するタイミングが結果に影響を及ぼすことが知られている。 それに対して、近年においては、ミーク法など勝者に対しても票の移譲を行う方法が、ニュージーランドの地方議会で実践されている。ミーク法とは、各候補者に対して定まる移譲率を用いて、すべての票を自動的に配分し、これを当選者が確定するまで更新し続けるものである。この方法は、理論的に単純ではあるが反復計算が必要なため、コンピューターなしには当選者の決定は現実的ではないとされている。
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