せんとうしんわ【剪灯新話】
剪灯新話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/26 07:13 UTC 版)
『剪灯新話』(剪燈新話、せんとうしんわ)は、中国の明代に著された怪異小説集である。撰者は瞿佑(くゆう)。自序によれば、旧来の題名では『剪灯録』(せんとうろく)と称し、撰述されたときは40巻あったとする[1]。
- ^ 洪武11年(1378年)の自序冒頭に「余既編輯古今怪奇之事。以為剪燈録、凡四十卷矣。」とある。 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:剪燈新話
- ^ 華夏文化百科・瞿佑。
- ^ (秋吉久紀夫 1978)によれば、編纂は作者自序が1378年(洪武11年)で、刊行は 1381年(洪武4年)としている。
- ^ 文言小説とは、宋代以後の中国小説史の上で、大きな比重を占めてはいなかったために、形態名が与えられていなかったこの分野に対し、前野直彬が仮に付けた呼称である。平凡社 中国古典文学大系 42 『閲微草堂筆記 ; 子不語 ; 述異記 ; 秋燈叢話 ; 諧鐸 ; 耳食録』 1971年 。ISBN 978-4582312423 。解説 p.503 。
- ^ 魯迅は『中国小説史略』第22篇 清之擬晉唐小說及其支流 の冒頭で明初のこの作品に言及し、唐代の作品には及ばないと批判的に述べている:「文題意境,並撫唐人,而文筆殊冗弱不相副,然以粉飾閨情,拈掇艷語,故特為時流所喜,仿效者紛起,至於禁止,其風始衰」。 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:中國小說史略/第二十二篇
- ^ 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:剪燈餘話
- ^ しょうけいせん、万暦年間の人物、生卒事跡不詳。
- ^ 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:覓燈因話
- ^ 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:聊齋志異
- ^ 朝鮮を経由した滄洲(尹春年、インシュンネン、1514-1567年)訂正、垂胡子(林芑、リンキ)集釈 『剪灯新話句解』(1559年)が和刻本の底本となった。早稲田大学古典籍データベース 影印
- ^ * 秋吉久紀夫「瞿佑と桂衡 : 「剪燈新話詩并序」をめぐって(<特集>目加田サクヲ教授退官記念)」『香椎潟』第27巻、福岡女子大学、1982年3月、213-214頁、CRID 1570291227027864192、ISSN 02874113、NAID 110004833993。
- ^ 写本、作者不詳、1648 - 1687年頃成立。出典:楠木郁子「『奇異雑談集』の成立 : 中国古典との関連」『香椎潟』第25巻、福岡女子大学、1979年11月、30-40頁、CRID 1573950401730921472、ISSN 02874113、NAID 110004679844。
- ^ 3篇とは、『金鳳釵記』(姉の魂魄妹の体をかり夫に契りし事)、『牡丹燈記』(女人死後男を棺の内へ引込ころす事)、『申陽洞記』(弓馬の徳によって申陽洞に行三女をつれ帰り妻として映栄華を致せし事)。
- ^ 写本、1648 – 1651年
- ^ 国文学研究資料館url に西尾市岩瀬文庫所蔵本の影印などがある。
- ^ 松田修・渡辺守邦・花田富二夫 校注『伽婢子』 2001年 岩波書店 新日本古典文学大系 75、ISBN 4-00-240075-1
- ^ 新撰 列伝体小説史. 春陽堂. (1929年)
- ^ 中国古典文学大系 39 p.491 - 492 。
- ^ 中国怪奇小説集 新装版. 光文社. (2006年8月10日)
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