刺胞動物の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/01 16:43 UTC 版)
刺胞動物は、その名の由来である刺胞を触手に持ち、それを使って小動物に毒を注入し、餌とする。刺胞動物の体の形は、大きく分けて二つあり、一つは定着性のポリプで、イソギンチャクなどがこれに当たる。もう一つは浮遊性のクラゲである。どちらの場合も、触手は口の回りに円形に配置する。ポリプの場合、体は円筒形で、口は上を向き、触手は中央に口が位置する円盤の周辺に並ぶ。クラゲの場合、体の形は傘状で、傘の柄に当たる部分に口がある。触手は傘の縁に当たる部分に並んでいる。小動物に触手が触れると、刺胞によって毒を注入し、動かなくなった小動物を、ゆっくりと触手を曲げて口に運び、飲み込む。 刺胞動物は、体の構造に基本的な対称軸があり、クラゲ類は4、ポリプの場合、6か8である。消化管のひだや、生殖巣などがその数に合わせた形で存在し、触手の数もそれに連動している。 なお、かつて刺胞動物とともに腔腸動物として扱われた有櫛動物では触手は体の側面から一対出て、櫛状である。
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