初陣_(映画)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 初陣_(映画)の意味・解説 

初陣 (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/13 02:28 UTC 版)

初陣
公開当時のチラシ。
監督 冬島泰三
脚本 冬島泰三
原作 冬島泰三
出演者 林敏夫
林長二郎
坂東好太郎
高田浩吉
撮影 伊藤武夫
製作会社 松竹下加茂撮影所
配給 松竹キネマ
公開 1933年11月1日
上映時間 約110分
製作国 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

初陣』(ういじん)は、1933年(昭和8年)製作・公開、冬島泰三原作・脚本・監督による日本の長篇劇映画剣戟映画サイレント映画サウンド版)である[1][2][3][4][5]二代目林又一郎の長男、林敏夫の映画デビュー作として知られる[1]

略歴・概要

本作は、当時の松竹下加茂撮影所のスター、林長二郎(のちの長谷川一夫)の2作目『お嬢吉三』(監督衣笠貞之助、1927年)の脚本を手がけた冬島泰三のオリジナルシナリオを採用し、冬島が監督した作品である[1][2][3][4][5][6]。本作は、白虎隊を主題にし、林長二郎の甥にあたる公開当時満18歳の「新スター林敏夫」をプロモーションする意図をもって製作され、同社は林長二郎、坂東好太郎高田浩吉といった当時のスターをそろえて、オールスター豪華配役を組んだ[1]

中野忠晴歌唱による本作の主題歌『初陣の唄』も製作され、コロムビア・レコードから発売されたレコードのB面には、林敏夫本人と「私同様、甥、林敏夫をよろしく」という林長二郎の肉声による口上も収録されていた[7]。各地のレコード店の店頭で繰り返し流され、盛大なプロモーションとなった[7]。同年11月1日、東京・浅草公園六区帝国館を皮切りに、全国で公開された[2][3]。同館での同時上映は、松竹蒲田撮影所製作のサウンド版現代劇『大学の若旦那』(監督清水宏、主演藤井貢)であった[8]

サウンド版として製作された本作は、上映用プリントのサウンドトラックに音楽等が入ったものであり、芝居はサイレントベースであり、林敏夫は、本作以降の出演作でも、翌1934年(昭和9年)12月31日に公開された井上金太郎監督のトーキーによる正月映画『侠客曾我』までは、サウンド版ないしは純然たるサイレント映画に出演をつづけた[9]

2013年(平成25年)1月現在、東京国立近代美術館フィルムセンターも、マツダ映画社も、本作の上映用プリントを所蔵しておらず、現存していないとみなされるフィルムである[10][11]

スタッフ・作品データ

キャスト

主題歌

脚注

  1. ^ a b c d キネマ旬報社[1979], p.467.
  2. ^ a b c 初陣日本映画データベース、2013年1月26日閲覧。
  3. ^ a b c 初陣、 日本映画情報システム、文化庁、2013年1月26日閲覧。
  4. ^ a b 初陣、 映連データベース、日本映画製作者連盟、2013年1月26日閲覧。
  5. ^ a b 初陣KINENOTE, 2013年1月26日閲覧。
  6. ^ 冬島泰三 - 日本映画データベース、2013年1月26日閲覧。
  7. ^ a b 今村ほか[1987], p.159.
  8. ^ 大学の若旦那、日本映画データベース、2013年1月26日閲覧。
  9. ^ 林敏夫 - 日本映画データベース、2013年1月26日閲覧。
  10. ^ 所蔵映画フィルム検索システム東京国立近代美術館フィルムセンター、2013年1月26日閲覧。
  11. ^ 主な所蔵リスト 劇映画 邦画篇マツダ映画社、2013年1月26日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク


「初陣 (映画)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「初陣_(映画)」の関連用語

初陣_(映画)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



初陣_(映画)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの初陣 (映画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS